2016年御翼11月号その2

                                         

山をも動かす信仰 

 山をも動かす信仰――これがその働きかたである
 「もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」(マタイ17:20)

ステップ1 夢を見る
 山をも動かす信仰は夢を見ることからはじまる。疑いもなく、世界でもっとも偉大な力は創造的アイデアの力である。信仰は、想像する行為からスタートする。まず、あなたの内部の神の力を利用して、あなたが達成したいものの絵を描くことからはじめなさい。あらゆるできないという考え方、不利だという概念、劣等感を排除しなさい。自分自身を権力者の友人、大金持のパートナー、神と一緒に働く者であると想像しなさい。信仰は夢からはじまるのだ。自分の求めているものを知ったならば、あなたはそれらの欲望を検閲しなくてはならない。「これは正しいことだろうか?神はこれをお望みになるだろうか?神にこの冒険的企ての協力者になっていただけるだろうか?」と。
ステップ2 敢然と立ち向かう
 山をも動かす信仰とは、失敗する危険を冒して敢然と立ち向かうことである。信仰とは、成功する保証なしに決断をすることだからである。信仰とは、すべての事態がどのように動くかがたしかになる以前に、なにかのチャンスをとらえることなのである。「口やペンによるもっとも悲しい言葉は、『……であったかもしれない』という言葉である。」[牛込キリスト教会の新会堂も、息子が発案し、父がそれを受け入れ、教会全体が受け入れて、出発した。(佐藤陽二『創世記講解』p61)
ステップ3 期待し、明け渡して待つ
 信仰とは忍耐である!本当に成功する人は、どのような計画であっても、待つこと以外になにもできない段階を通る時期かあることを知っている人である。危険なのは、このものうい時期に、我々はあきらめてしまいたくなることである。そのとき、我々ができる唯一のことは、十字架刑による死がさし迫ったと思われたとき、キリストが祈られたように、「父よ、あなたにとってはすべてが可能です。私にできなくても、あなたには可能です」と祈ることである。山をも動かす信仰は明け渡すこと「神に引き継いでいただくこと」なのだ。
 ロバート・H・シューラ―『積極的な考え方で成功する』(産業能率短期大学出版部刊)より

 福岡亀山栄光病院ホスピスに入院しておられたSさんの父親が、今朝0時45分に天に召された。「(脈が変わってきました、と言われたので手を握って讃美歌320番を歌うと、父の顔に涙が一筋流れてびっくりしました。お祈りありがとうございました」とのご報告を今朝いただいた。「魂は、一番良い時に天に召される」ということをよく体験する。今週末は連休なので、お孫さんたちも皆、ホスピスに集まることになっていた。そして、日付が変わって日曜日、イエス様の復活を記念する日になってまもなくして息を引き取られたことで、遺された者は、故人がイエス様と共に天に凱旋したことに確信を持つのだ。その知らせを受けた12分後、フライトでホノルルに滞在しておられたO機長から、ハワイ・アラモアナ海岸の画像が送られてきた。かつて虹が出たときの画像を同じ場所からで、今回は天国のように晴れ渡っている写真である。(虹は、神の怒りはおさまり、新しい契約が結ばれるしるし、神の国の栄光の象徴)「神様、わたしは…(故人)をあなたのもとに戻します」と祈ることで、私たちは最期まで神に明け渡すことができるのだ。
 山をも動かす信仰は明け渡すこと―神に引き継いで頂くこと―である。「あなたにはできます」とは、人類の囗から生じうる最後の宣言である。


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